

高度生殖医療は、一般不妊治療に比べて費用が高く、女性の体への負担や、生命の誕生に人間がどこまで踏み込んでいいのかという倫理観の問題、また試験管ベイビーという言葉に抵抗を感じる人が多くいると思います。
高度生殖医療は女性の卵巣内から卵子を体外へ取り出し、精子と人工的に授精させ、受精卵を体内に戻す事を言います。受精し子宮へ戻す事は人工的に行われますが、着床し、その後体内で成長していく過程は自然妊娠と同じです。
高度生殖医療は主に体外受精と顕微受精、腹腔鏡不妊治療の事をいいます。体外受精と人工授精は名前が似ているのでごっちゃになっている人もいますが、人工授精とは採取した精液を、子宮に直接注入して、精子が卵子に受精しやすいところに入れる治療法で、受精は精子と卵子の力で行います。体外受精は卵子を取り出して精子と受精させ培養し、細胞分裂が始まったら体内へ戻す治療法で、着床前までを人工的に行います。
体外受精は人工授精の5~10%に比べて妊娠率は20~30%と高まり、今まで妊娠は不可能であると言われていたカップルも妊娠が可能になった事は事実です。
しかし保険適用外なので費用は全額自己負担になり、1回当たり30~50万円と高額であることや、排卵誘発剤などによる女性の負担、また卵子が変成する可能性や、妊娠の確立を上げる為に複数個の受精卵を体内へ戻すので、胎児が生まれやすい事や体外受精で生まれた子への影響は解明されていません。
日本では年間約1万人の新生児が高度生殖医療で誕生していると言われています。本人たちの想いだけではどうしようもないのが妊娠で、高度生殖医療も妊娠への一つの手段ですが、メリットとデメリットを理解し、治療の検討をして下さい。