

男性側の特有の原因には大きく、精子を造る機能に問題がある造精機能障害、精子があるのに、精子の通り道に障害がある精路通過障害、射精や勃起等の性機能に問題がある性機能障害があります。精子は子供の遺伝子の半分の情報を持ち卵子の中まで運ぶという、妊娠で重要な働きをします。不妊ではこの精子が問題を抱えている場合があります。
造精機能障害は性不妊の原因としては、最も多くみられる全体の約90%を占める障害です。精子は精巣で作られますが精液の中の精子の数が少ない乏精子症は、一定量の精液中に存在している精子の数が極端に少ない状態です。もともと精子の数や量は、射精の回数や体調、ホルモンバランスによって頻繁に大きく左右されるので乏精子症の原因は判明していません。常時1ml中の精液に精子が5000~2000万匹以下であると乏精子症と診断されます。
精子が全くない無精子症は、精液中に精子が存在せず、精巣にも造精機能がない状態の非閉塞性無精子症と、精液の中に精子がいなくても精巣に造精機能がある精管障害の閉塞性無精子症があります。非閉塞性の場合、染色体や視床下部に異常がある場合や、おたふくかぜなどで高熱を出し精巣機能が低下している場合、また投薬治療の副作用で一時的に起こっている場合があります。
精子の運動能力が低い精子無力症は、精子の動能力の前進、旋回、振り子といった能力がない、あるいは低すぎてその場でくるくる回って前へ進めなかったり、尾部を動かして高速運動ができない精子が全体の1/4以上あると精子無力症と診断されます。
精子の形状に異常がある精子奇形症などがあります。精巣で精子が作られない原因が先天的な異常による場合もありますが、生殖器の感染や高熱等で精巣の機能が衰えたり、女性と同じでストレスにより精子が異常をきたしている場合があります。